前回、冷え性を根本的に治す方法〜パート1〜にて、
私が長年苦しんでいた冷え性について冒頭でお伝えし、
体を一時的に温める「対症療法」としてではなく
根本的に体の熱を作る食事についてポイントの1つ目「タンパク質を摂取する」について
書かせていただきました。
今回パート2では、その続きとして、ポイントの2つ目を解説していきます。
冷えの原因その2「ビタミンB 12不足」
皆さんは、「ビタミンB 12」と聞くと、どんなイメージを持っていますか?
・ビタミンBの一種である
・動物性の食品に含まれる
・葉酸と一緒にサプリメントに入ってるな〜
など
なんとなくこのような知識をお持ちの方もいるかと思います。
しかし「冷え性」と深く関わっていると言うことに関して
皆さんはご存知でしたか?
ここではビタミンB 12の働きと、なぜビタミンB 12が不足することで
冷えを招いてしまうのかについて詳しく解説をしていきますね
ビタミンB 12とは?その働きについて
ビタミンB 12はビタミンB群の種類の一つで、身体の中では赤血球を作る際に必要となります。
そのため「造血(血を作る)ビタミン」とも呼ばれます。
このビタミンB 12の体内での必要量はそんなに多くはなく
また、肝臓にも蓄えておくことができるため、
普通の食事をしていれば、
数日取らないだけでは不足にはなりにくいと言えるでしょう。
また、実はビタミンB 12は腸内環境が整っていれば、
腸内細菌によっても作ることができます。
このビタミンB 12ですが、基本的には動物性の食品にしか含まれていません。
(※一部植物性でも含まれるものもあります)
多く含まれている食品は
レバー、あさり、しじみなどの貝類、鮭やさんまなどの魚類、牛乳やチーズ
などです。
ビタミンB 12が不足する原因とは?
先ほど、「普通の食事をしていれば、不足することは少ない」
とお伝えをしましたが、
ではこれが不足する原因はどのような状況で起こるのでしょうか。
まず1つ目が「菜食主義の人」です。
いわゆる「ヴィーガン」の人ですね。
肉魚卵乳製品などの動物性食品を取らないことで不足しやすくなります。
ただ、私はヴィーガン志向の人を否定しているわけではありません。
環境問題などを考慮し、ヴィーガンを実践しているのはむしろ素晴らしいことだと思っています。
ですが、そのような場合には、植物由来のビタミンB群のサプリメントなどもありますので
そちらを定期的に摂取することをオススメします。
海外の通販サイトiherbでも手軽に質の良いものが購入できるので、
ぜひ参考までに。
そして2つ目の理由が「胃酸の分泌が不足している人」です。
「昔から肉を食べると調子が悪くなるんです」っていう人いますよね?
このような人は胃酸分泌が弱いことが原因です。
ここで「胃酸」の働きについて説明をすると、
胃酸とは食べ物が口から胃に運ばれてきた際に
食べ物を小さく切って分解する「ハサミ」のような役割をしています。
いわゆる食べ物の「消化」に必要な物質です。
そして、この胃酸の分泌が少ないと、
例えばビタミンB 12が豊富な赤身ステーキを食べたとしても
胃の中でうまく消化できないことで(ハサミでカットできない)
結局体内に吸収できないのです。
日本人はそもそも胃酸の分泌量が少ないんですね。
その他にも、60歳で約6割の人が感染していると言われているピロリ菌感染や
加齢によっても、さらに胃酸の分泌は低下していきます。
さらに3つ目の理由が「胃酸の分泌を抑制する薬を内服している人」です。
胃酸の分泌が低下していることとは逆に
強いストレスや喫煙、アルコールやカフェインの摂取過多などで
胃酸分泌が過剰となって起こる胃痛や胸焼けを防ぐために
胃酸の分泌を抑制する薬を内服している場合ですね。
いわゆる「薬の副作用」というものです。
ビタミンB 12が不足すると冷え性を起こす理由
ではここから、なぜビタミンB 12が足りないと冷えに繋がるのかを解説していきましょう。
前述の通り、ビタミンB 12は赤血球を作る材料となります。
赤血球は成熟することで核が取れて、次第に小さくなるのですが、
その過程でビタミンB 12を必要とします。
このビタミンB 12が不足することで、成熟していない(巨赤芽球)が増えます。
(これが増えすぎると「巨赤芽球性貧血」となります)
血液の中で、酸素と結合して全身に酸素を運ぶ役割をしている赤血球ですが、
赤血球が十分に成熟できておらず、大きい状態だと
太い血管は通ることができても、足先などの細い血管を通ることができません。
そうすることで、血管が細い末端部分に酸素を送ることができずに、
冷えの中でも、特に「末端の冷え」を招いてしまうのです。
ビタミンB 12不足を見分ける方法
さて、ここまで読んでいただくと、
「私はビタミンB12不足かもしれない・・」
「でも本当にそうなのかは確信が持てない。」
そう思う方も多いのではないでしょうか。
確かに赤血球が大きいか小さいかなんて見えないですし、
闇雲にとりあえずサプリメントで多量に取るというのも
あまりよい方法ではありません。
しかし実は、この「赤血球の大きさ」
血液検査の項目を見ればわかるんです。
その値というのが「MCV」という値です。
これが、一般的な採血結果ですと多少の男女差はあるものの
「80〜100fl」であれば正常とされるのですが、
分子栄養学の視点からこの値を見ると
MCVが90以上であればビタミンB 12不足を疑います。
私も、かなりの末端冷え性で
手足全てに霜焼けができていた頃の血液検査の値を見ると
(大学4年分の血液検査結果です)
4年間全て MCVが100を超えてました・・・ww
そりゃ〜何しても末端冷えが治らないはずですね。(泣)
大切なのはビタミンB12の前に「〇〇」を取れるようになること
ここまで説明をさせていただき、気づいた方もいるかも知れませんが
ビタミンB12はタンパク質に含まれています。
なのでタンパク質をたくさん取りたいところなのですが
「胃酸の分泌が弱い」場合、いくらとっても
吸収されず、体調を悪くしてしまうだけです。
ですのでまずは「胃酸」を分泌できるようになること
これが大切なのですが、胃酸を作るもとになるのは
これもまた「タンパク質」なのです。
ですので、
ビタミンB群のサプリメントで補助しながら、
「タンパク質」をご自身が消化できる量ずつ摂っていくことで
「ビタミンB12」不足を改善し、末端冷えへの根本的なアプローチができるのです。
いかがでしたでしょうか?
今回は冷え性を根本的に治す方法〜パート2〜ということで
「ビタミンB12」について触れされていただきましたが
大切なのは、
「闇雲にその栄養素を補えば良いということではない」
ということです。
あなたの体質改善のお役に立てれば幸いです。
ぜひこの続きの記事も読んでみてくださいね!
You are what you eat.
あなたはあなたが食べたものでできている
何が合うか合わないか、それぞれの必要量も個々人で異なります。
あなたに合った食べ方・生き方であなたの毎日がより過ごしやすくなりますように。
お読みいただきありがとうございます♡
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